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make your own way

【線は、僕を描く】水墨画を描いてみた。

「線は、僕を描く」砥上裕將著

 

線は、僕を描く

線は、僕を描く

 

 

 この本から得られた経験は多く、新型コロナウイルス感染症による自粛の渦中では

読まない方が良かったとも思っている。

 

 自然と自分の結びつきを感じたい、自分がどんな目でその瞬間にしかない自然を捉え、どのように感じるのかを体感したいからだ。

 

 「線は、僕を描く」という言葉を信じ、自分がどんな線を描くのか気になり、

家にあった筆ペン(中字、うす墨)でスケッチブックに描いてみた。それが下の絵である。

 

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 ここまで、「線を描く」という動作を真剣に考えたことがなかった。

 

 しかし、その考えている時間は自分の内にあるものを使って表現しようとしているのが自分でも実感できた。

 

 筆ペンであることが故でもあるが、線が細い。風が吹いてたなびいている様な

葉を表現するのは難しいということが実感できた。

 そしてこれは、確かに自分の線で、自分というのはこんな人間だなというのも思う。

 

 線が細いのは自分に自信がないから、勇気がないから。

 葉の先が自然ではない掠れかたをしているのは、今後の人生に不安を感じているから。

 

 ただ、湖山先生に言わせれば、その瞬間の自分を感じていくことが大事である。

それは今の自分にしか描けない線であり、自分が正しいと思うやり方で描いた精一杯の作品である。

 

 

 

 「できることが目的ではない、やってみることが目的」

この言葉が胸にあればチャレンジという言葉がもっと身近に感じられるかもしれない。

 

線は、僕を描く

線は、僕を描く

 

 

【書籍レビュー】線は、僕を描くー砥上裕將 著ー

 

線は、僕を描く

線は、僕を描く

  • 作者:砥上 裕將
  • 発売日: 2019/06/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 2020年本屋大賞にノミネートされた作品であり、

ブランチBOOK大賞2019を受賞した作品で興味があり、読みました。

 

 清々しさや、充実感を読了後に感じることができ、

大切な存在の喪失から恢復までの時間を物語にしているという言葉だけで表現しきれない、そして描かれていないその先にも、連綿と続いていくであろうと想わせてくれる、

美しい小説でした。

 

 主人公の大学生 青山霜は高校時代に交通事故で両親を亡くして以来、喪失の日々の中にいた。大学でのある日、展覧会の設営のバイトがきっかけで、日本を代表する絵師 篠田湖山に出会う。展覧会会場に展示されている作品への感想や着眼点が見初められ、弟子にするといっっぽう的に言われるところから物語の幕が開ける。

 

 水墨画という、「線」の芸術が、深い悲しみの中に生きる「僕」を救う

 

 この言葉は物語をすごく簡潔にまとめていると思います。

 

 湖山先生は、唯一教えることができる「水墨画」を通して、かつての自分と同じ様な境遇にいる若者を救おうとした。そして自分が認められているという期待に応えようと必死に画を描いていく主人公の心の変化、恢復が水墨画、筆から白紙に描かれる線となってあらわれ主人公(僕)を救った。

 読み終えるまで水墨画がどういう絵にあたるのかはっきりとわかっていなかったが、そんな私でも文字を読み進めていく中で、目の前に水墨画が現れた。

 

p67

 「水墨を描くということは、自然との繋がりを見つめ、学び、その中に分かちがたく結びついている自分を感じていくことだ。その繋がりが与えてくれるものを感じていくことだ。その繋がりといっしょになって絵を描くことだ」

p276

 水墨画は確かに形を追うのではない、完成を目指すものでもない。生きているその瞬間を描くことこそが、水墨画の本質なのだ。自分がいまその場所に生きている瞬間の輝き、生命に対する深い共感、生きているその瞬間に感謝し賛美し、その瞬間がある瞬間に筆致に変わる。そのとき水墨画は完成する。」

 

 草や、枝、花、蕾、さまざまな無数の命が線で繋がる。それらの瞬間の命がないと水墨画は完成しない。描かせてもらえる喜び、自然に対する大いなる感謝、そして自分の自然な心が線となり、その絵師にしか描くことのできない線で水墨画が描かれる。それが世界に唯一の作品であり、上手い下手ではなくその人にしか描けない美しさであることが、自分の存在意義を認められると感じた。

 私は自然の写真を撮ることがが好きであるが、他の人の作品の「綺麗さ」をみると自分に自信をなくしシャッターを切れなくなることがある。ただ、それは視点を変えれば目の前にある瞬間を切り取っているのは世界で自分しかいないと思えば自信を持って目の前にある瞬間と向き合える気がした。

 

 この作品の随所に

・才能や技術を超えるものがあるとわかる

・やってみなきゃわからない

・できることが目的ではない、やってみることが目的

・ともかくやってみることが一番

・挑戦と失敗を繰り返して楽しさを生んでいく

・誰になんと言われようと、自分が正しいと思うやり方をやってみて、それがだめでも、そのやり方しかなかったのなら何も悪くない

 というような力強く後押ししてくれることばに出会うことができた。

中でも一番こころに響いたのが、

 

p52 湖山先生のことば

「おもしろくないわけがないよ。真っ白い紙を好きなだけ墨で汚していいんだよ。どんなに失敗してもいい。失敗することだって当たり前にように許されたら、おもしろいだろ?」

 

 私は他人と比較し、やる前から諦めることが多い。その考えをテクニックや急場しのぎの様な絆創膏的な役割にて教えてくれる自己啓発書は多くある。それによって本当の自分を見失ってもいた。

 自分の人生を放棄し、他人の人生をトレースし歩もうとしている感覚に近いものがあった。

 しかし、自分という真っさらな白紙に対して何度失敗してもいい。何枚でも紙はある。自分の育った環境、人間関係、思考にしか描けない人生がある。その人生を生きることこそが自然である。そう思うと自分のことを少し好きになることができた。 

 本はいつも多くの気づきを与えてくれる、必要な時に必要な形で現れてくれる。

 

 

線は、僕を描く

線は、僕を描く

  • 作者:砥上 裕將
  • 発売日: 2019/06/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【お家映画】天使のくれた時間レビュー

 

このブログは、Netflixと読書が大好きな26歳会社員が書いています。

 

 日常的に映画鑑賞や読書をしている人たちに向けてはもちろん、映画や本を見たいが何を見たらいいかわからない、この作品が気になっているが面白いのかな・・あるいは、時間がなくてなかなかゆっくり見てられない・・・という方々に少しだけ響けばと書いております。そしてこの記事を読んで頂くことで、この本に興味を持ったいただき、本や映画の素晴らしさを発信していけたらと考えています。

 

今回、Netflixでみた映画はこちら。

 

「天使のくれた時間」主演:ニコラスケイジ

天使のくれた時間 (字幕版)

天使のくれた時間 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 以前から、この美しいパッケージに惹かれていたのですが、なぜかなかなか見る気が起きなかった映画でした。 そういいながらも見始めた映画はだいたい面白いのですけどね。そもそも私は途中でつまらないと思うと、最後まで見ない性格です。性格上合わない映画はいくらでもありますし、クオリティも様々ですからね。大事なのは趣味に費やす「時間」ですから。

 

 私にとっての幸せな時間というのは、家族と過ごしている時間であったり、犬と戯れている時間、友人と過ごしている時間、人の役に立てたときであったりします。

 

 私もサラリーマンですから、こうなりたい、◯◯のようになりたいというのはありますが、何より、「人と過ごす時間」をたいせつにしたいと思っている人間です。

 しかし時には判断に迷い、お金目的で転職を考え理由を後付けしたりということをしてしまったりしますし、現状維持のように捉えてしまうと成長を留めているような気がして嫌いです。人間とは難しいですやね。

 

 願望は「逃げたりしません」

でも今の幸せを壊してでも選択すべきことなのかというのは個人の価値観によって変化してくるものであると思います。自分の人生をどうしたいかという部分です。

 

 私は、仕事に没頭して独身ではあるが大成功している人よりも、結婚して家庭を築いている人のほうが幸せに見えます。

 自分の人生をどうして行くか決めるのは自分です。他人にどう思われようが、私は関係ないと思っています。

 しかしそれも他人に押し付けるべきではない価値観です。

 

 松浦弥太郎さんに憧れる人もいれば、ホリエモンに憧れる人もいるでしょう。みんなちがってみんないいとはよく言ったものです。

 

 全く映画の話題に触れていませんが、

「自分にとってなにが大切な時間かどうかは、その価値観にいつ気付こうが関係ない」というのが、この映画からの気づきです。

 主人公は学生時代の恋人と離れ、仕事での成功を求めて飛行機へ。13年後彼はNYのトップエリート、行事など御構い無しに、クリスマスだろうがクリスマスが終わったらすぐ重要なことが待っているんだから休み返上してくれよと所帯持ちの部下にもいう始末。そんな彼がひょんな若者と出会ったことから事態は急展開。異なる世界観の中で、学生時代に付き合っていた彼女と結婚していたら現在は・・というような生活が急にスタートし、自分にとって大切なこととはなにかに気づいていくストーリー展開です。

 

 新型コロナウイルス感染症により、家族にすら自分が感染させてしまう可能性がある今、一人一人の思いやりある行動が未来につながります。自分の大切なものを守るために諦めることも必要かもしれません。ただ旅行なんてその場所がある限りいつでもいけますし、命さえあればなんでもできます。

 

 いまは自分にとって今、大切なものをる行動が必要です。自分が変われば何かが変わる、そう信じて毎日を過ごしましょう。

 

天使のくれた時間 (字幕版)

天使のくれた時間 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 #stayhome

  

【書籍】松浦弥太郎著「1からはじめる」レビュー

 

1からはじめる

1からはじめる

  • 作者:松浦 弥太郎
  • 発売日: 2018/09/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 みなさんこんにちは。

 

 このブログは、Netflixと読書が大好きな26歳会社員が書いています。

 

 日常的に映画鑑賞や読書をしている人たちに向けてはもちろん、映画や本を見たいが何を見たらいいかわからない、この作品が気になっているが面白いのかな・・あるいは、時間がなくてなかなかゆっくり見てられない・・・という方々に少しだけ響けばと書いております。そしてこの記事を読んで頂くことで、この本に興味を持ったいただき、本や映画の素晴らしさを発信していけたらと考えています。

 

 今回新たに読み終えた本はこちら。

 

1からはじめる

1からはじめる

  • 作者:松浦 弥太郎
  • 発売日: 2018/09/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
  「今日もていねいに」という宝物のような言葉を、再定義して、
1から見つめ直し、僕は自分の中のていねいさをアップデートしたいー松浦弥太郎

 この文章から見ても、松浦弥太郎先生のファンである私からしたら読まざるを得ません。笑

 

 

  私が最初に読んだ著者の本は「今日もていねいに。」です。

この本は、自分の周りにあるものが暮らしを豊かにするということを気づかせてくれた本であり、暮らしを豊かにすれば心も軽くなり、人生に対して前向きになることができた重要な本です。

 

目次

①「1からはじめる」という意味の私なりの解釈

②ヴィジョンをしっかり持つ、ヴィジョンにこだわるということ

③感想

 

 

①「1からはじめる」という意味の私なりの解釈

 

 

 重要なのは「ゼロ」からはじめるのではなく「1」からはじめるということです。

例えば、なにかを始めようとしたときや、転職をして全く畑違いのところに就職したとき、異動の内示を受けこれまでと全く違うことをやるとき、「ゼロからやり直しか・・・」と思う人もいるのではないでしょうか。

 ゼロからと捉えると、今まで蓄積してきたものすべてが無駄になるのではないかと思ってしまいますが、著者曰くそれは違います。しっかりとこれまでの経験が自分の一部となっていれば、ゼロからというわけではなく、1から再びチャレンジする力はすでに十分蓄えられているということです。

 しかし著者はさらに「1からはじめる」という言葉を再定義し、これまでの経験や成功も大事だが、それらを大事にしながらも依存しないという考えを持っています。

 つまり「0→1」までの経験や知識はとても重要だが、それに固執しないやり方で、「1からはじめて、一つひとつ自分がやっていく」ということです。

 これは初心に帰るということでもなく、なにが必要かをまた1から考えていくということが自分自身の成長につながり、時代の変化にも常に対応できる新しい方法であるということです。

 何かを始めるときは失敗への恐怖がつきまといますが、

 失敗にも価値があるとしっかりと理解し、「失敗を前提で1からはじめる」ことを著者は勧めます。1から始めるということは人間にしかできないことであり、失敗を恐れていたら、その権利すらも放棄し、この時代の奴隷となってしまいます。そして何もしないというのはこの先の自分を諦めることでもあります。

 そして小さな成功をしても”今日の成功は明日の失敗”になると孫正義の言葉をもとに解説しています。正解はたった一つではないはずなのに、それにしがみつき変化をしないと時代の変化とのギャップから置き去りとなってしまいます。

 だからこそ、「毎回1からはじめる」という考えで暮らすことが大事だと考えます。

 

②ヴィジョンをしっかり持つ、ヴィジョンにこだわるということ

 

 ①で述べてきたことには、ヴィジョンがないと意味がないと著者は言います。

 仕事に対してや、暮らしに対しての目標などそういった小さなヴィジョンが連なって大きなヴィジョンとなります。著者曰く、それは結局「松浦弥太郎はどう生きるか?」への自分なりの答え。自分の人生をかけて何をやりたいかということです。

 みんながみんな同じヴィジョンを持つということはありません。仕事の定義ですら「人の役に立つため」「人に美味しい食事を提供するため」「生活をするため」といったように千差万別なのでそこの部分では分かり合えないものでもあると思います。

 そんな状況であっても「自分のヴィジョン」と向き合い、常に点検し、これはヴィジョンに向かっている行動なのかを問い続ける。それが自分にとっての大きな価値を生み出すこととなると言います。

 

”世界が平和でないと自分も幸せになれない”

 

 つまり著者の思う成功とは、

 

”世界が幸せになるように貢献し、世界の一員としても自分も幸せになること”

そしてそのために自分は・・・・・・というのが自分を突き動かすヴィジョンである。

 

 ヴィジョンが定まれば、自分のやるべきこと、愛情を注ぐべきことに気づけるようになり、それに対しての行動は、自分のヴィジョンを信じて行うことなので、自信を持って行うことできると思います。弱いところばかりに目を向けず、自分を信じてあげる。その指針となるのがヴィジョンです。

 

 本書を読み、私も仕事のヴィジョンや、暮らしのヴィジョン、部下育成のヴィジョン、人間関係のヴィジョンなどを考え、大きなヴィジョンをまとめあげています。

 皆さんも是非、自分が困ったときの立ち返る場所を一緒に考えましょう。今すぐに。

 

 

③感想

 

 著者は婦人向け雑誌「暮らしの手帖」の編集長を勤めていたことがあります。

「1からはじめる」を読んで気付いたのは、暮らしに対しての考えを外部から編集長に抜擢されてから考えたのではなく、もともと持っていた暮らしに対しての「概念」を編集者という立場から再構築し、読者、書店に向けて、どのようにすることが最善かを考え、まずは対象のターゲットを誰よりも「熟知」し、日々失敗を繰り返しながらも自分のヴィジョンを再考していったことがよくわかりました。

 誰よりも熟知したという自負があれば、自分を信じることができます。

 そして、熟知するのは何の為かというと、松浦弥太郎さんの仕事の定義でもある「困っている人を助ける為」となります。

 暮らしの手帖の編集長の時、「この熟知は、誰のためであるか」という問いをベースに

読者:暮らしを大切にしていて、料理に興味を持っている三〇代の女性

書店:ライフスタイル系の本をこれから売っていきたいと思っている書店

と細分化し、その小さな穴から掘り下げていったと著者は言います。そこからはあらゆることを考え続け、3年かけて「熟知」した時、成功の確信だけがあり、失敗する気がしないというような状態になったそうです。それからの6年というものは自然と記事のアイディアや、世間の流れから読者が欲していること考えていることがわかるようになったと言います。

 

 私が著者のことが好きな理由は、他の成功者よりも「身近に感じるから」です。

 

 そのような根源というのは上記のように己の勤勉さを貫き、暮らしに集中し、考え続けた先に成功しているという結果から思うことであります。文章に起こしても思いますが、成功への道は案外単純なのではないかと著者は思わせてくれます。

 

 ”幸せとは勤勉の報酬であり、たいていの夢は勤勉な仕事で手に入ります。”

 

 と著者は言います。まさにその通りだと思います。

 私には特別なスキルも技術もないので、人として考え続けるしかありません。そしてその自分がなりたいヴィジョンに対して仕事をしているときは毎日考え続けているのが著者をトレースし、著者のような個性を持った人間になりたい。

 

 興味のある方は是非読んでみてください!!

 

1からはじめる

1からはじめる

  • 作者:松浦 弥太郎
  • 発売日: 2018/09/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

【書籍】死ぬこと以外かすり傷レビュー

 

死ぬこと以外かすり傷

死ぬこと以外かすり傷

  • 作者:箕輪 厚介
  • 発売日: 2018/08/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 ホリエモンから彼の存在を知り、本を購入。

 新進気鋭の起業家であり革命家でありながら、幻冬舎というサラリーマンであるという著者から学ぶことは多くあった。

 

 「サラリーマンだから、、、」

 

 と勝手に線を引いてやることやらないことを区別していたのは紛れもなく自分であった。お先真っ暗の会社で共に沈没していかない様にするためには、

 

 「働きながら自分自身をブランド化していく必要がある」

という点を学ぶことができたのはタイミングとしても自分にはマッチし活力が湧いてきた。

 

 自己啓発書の類の本を読むと、

自分自身の考え方や行動が変わることが身を以て実感できると同時に、

「今、口から出た言葉は自分の考えに基づくものなのか、それとも本の内容のパクリなのか」と思うことが多々あった。

 

 しかし、この本を読み若干捉え方を変えることができた。

 

 『エッセンスを吸収し、僕自身をアップデートしていく」

 

 すごいと思った人の考え方を自分に憑依させたことで自分の口から出たんだと思えれば、それは自分の言葉になっていく。

 そしてそれが自分を変えていき、日々の行動が洗練されていく。


 死ぬこと以外かすり傷という言葉に納得がいくとは思わなかった。しかし、自分の状況を側から見れば「ただの会社員」なのでその土壌を生かしてどんどん挑戦して、トップにまで上がっていこうと思った。

 

 さらに転用して考えると、

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっている今、

まさに「死ぬこと以外はかすり傷」なのである。

 

 自分の行動が誰かの死の引き金になってしまうかもしれない。

 死んでしまっては何も影響を与えることができない。

 この世の中に新たな価値観を伝えることができない。

 志村けんさんの果たした役割は確かに大きい。今の時代の様々な媒体によって

今後も笑いを届けてくれることだろう。

 しかし、志村けんさんがやりたかったことはきっと、

 

 「生きて笑いを届け続けること」

 

 だっただろう。

 

 死ぬこと以外はかすり傷。

 死んでしまわなければ人生何度でも挑戦できる。

 

 今日をていねいに生きる。

 私もそんな気づきを与えられるような存在になりたい。

 

死ぬこと以外かすり傷

死ぬこと以外かすり傷

  • 作者:箕輪 厚介
  • 発売日: 2018/08/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【書籍】読んだら忘れない読書術レビュー

 

 

読んだら忘れない読書術

読んだら忘れない読書術

  • 作者:樺沢紫苑
  • 発売日: 2015/04/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 著者は精神科医でありながら作家でもある樺沢紫苑先生。

 現在ではアウトプット大全やインプット大全が大変好評なので、パッケージと見たことがある人は多いのではないでしょうか?

 

学び効率が最大化するインプット大全

学び効率が最大化するインプット大全

  • 作者:樺沢紫苑
  • 発売日: 2019/08/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

  • 作者:樺沢紫苑
  • 発売日: 2018/08/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 本書は上記の本の中でも「読書」に重点を置いた本となっております。私自身、読書習慣はあり、本を読むのは好きなものの、なかなか記憶として知識が定着しているように思えず、モヤモヤとしていたこともあり、本書を手に取りました。

 

 構成としては

はじめに

第1章: なぜ、読書は必要なのか?読書によって得られる8つのこと

第2章:「読んだら忘れない」精神科医の読書術 三つの基本

第3章:「読んだら忘れない」精神科医の読書術 2つのキーワード

第4章:「読んだら忘れない」精神科医の読書術 超実践編

第5章:「読んだら忘れない」精神科医の本の選択術

第6章: 早く、安く、たくさん読める究極の電子書籍読書術

第7章:「読んだら忘れない」精神科医の本の買い方

第8章: 精神科医がお勧めする珠玉の31冊

となっております。

 

 私が今回この本から学びたいと考えたのは2点、

  ①読書の必要性、理由について

  ②記憶の定着方法としてのアウトプットについて

です。この部分を中心に本記事を書いていきます。

 

  ①読書の必要性、理由について

 

 シンプルに私は人生において成功したいと考えておりますが、まだその道を模索中です。このブログもその道を切り開くための一助となればと思い、書いています。

 いわゆる成功している人というと「経営者」が浮かぶと思うのですが、往々にして成功している経営者はほとんどが「読書家」であると著者は言っています。

 何かをこれから始めようとした時、なにかの困難な壁にぶつかった時に、あなたはどうしますか?幸いにも私はその時頼る場所が「本」です。著者も”成功事例と失敗事例の集大成が本”と言っており、成功している経営者も、本から他人の経験を生かすことで、同じ轍を踏まずとも、時間の無駄を減らし最短距離で成功へと向かったのでしょう。

 ゼロから考え、頭を悩ますよりも過去の叡智を生かして、その状態から始める方が有利だと思いますよね。その点で読書というのは非常に効果的であると考えます。

 最近では、「日本人は本を読まない」と言われていますが、私は月に数冊は読むのでこれには当てはまらないと考えています。

 そして本書に興味深い一文がありました。

 

  ”7冊以上読書をするだけで日本の上位4%の割合に入れる”

 

 

 これってすごく魅力的に思えませんか?本によって何者かになる以前に、月に7冊読めば、自分は日本の上位4%に入るくらい読書をしているんだ!自信を持とう!となる気がします。

「嫌われる勇気」で有名なA.アドラーは自著にて、

”健全な劣等感とは「他者」との比較ではなく「理想の自分」との比較から生まれるものだ”

といっています。

 私の話をすると、他人よりも劣っている部分に目がいきすぎ、そこを補おうとばかりしてしまいますが、本当の劣等感は理想の自分とのギャップから感じるべきものなのです。そしてそれを補えるのは自尊心であると思っています。

 自信が持てるなにかを一つでも持つことができれば自尊心は上がり、ポジティブな考え方が身につき、さらに7冊本を読むことによって得られる知識というのは経験上素晴らしいものだと考えます。そのことから言っても、7冊読むという目標を持つのではなく、そこからいかに知識を蓄えて自分のものにしていくかを考えるのが次のポイントになります。

   ②記憶の定着方法としてのアウトプットについて

 

 著者は”アウトプット前提のインプット”を提案しています。

 

「この本面白かったー」で終わるのではなく、情報を友人やSNSにシェアしたり、ブログを書いたり、実際に仕事に使ったりとすることが大事だということです。人に勧めるためには、内容を思い出せる状態にしておき、さらにわかりやすく魅力を整理することが重要なポイントとなります。

 

 実際に著者の説得力は凄まじいものがあります。

・年に約3冊のペースで本を執筆

・2500文字前後のメルマガ毎日配信

youtube毎日更新

・月に20-30冊読書を30年以上

それでいて、睡眠はしっかりと7時間長期の海外旅行にも行っています。

その著者を支えているのは圧倒的なインプットと、それを咀嚼して自分の知識として定着させるためのアウトプットによるものであるといえます。

 「どうして精神科医で忙しいだろうにそんなに活動できるのだろうか」

と、誰しも思うはずです。

 著者の答えは”たくさん読書をするための時間術、仕事をこなすための時間術なども全て本から学び究極のレベルで実践しているから”というのがザックリとした答えです。つまり悩みや課題の解決方法は大体読書で解決するということです。

 そしてそれをアウトプットし続けているのが著者の凄味であり、強みです。

 

 上記のような内容だけでも、読書の重要性とアウトプットの重要性をわかってもらえるのではないでしょうか。

 気になる方は是非本書を読んで見てください。

 

読んだら忘れない読書術

読んだら忘れない読書術

  • 作者:樺沢紫苑
  • 発売日: 2015/04/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【映画レビュー】ONLY THE BRAVE 熱き森林消防隊の物語

目次

⒈はじめに

⒉あらすじ

⒊やむちレビュー

はじめに

 このブログは、Netflixと読書が大好きな26歳会社員やむちが書いています。

 日常的に映画鑑賞や読書をしている人たちに向けてはもちろん、映画や本を見たいが何を見たらいいかわからない、この作品が気になっているが面白いのかな・・あるいは、時間がなくてなかなかゆっくり見てられない・・・という方たちを意識して、わかりやすく丁寧になるべく簡潔に書くことを意識しています。そしてこの記事を読んで頂くことで、あなたが時間を無駄にせず、見たいものだけを見て、スムーズに本や映画の世界へより没入できるようお手伝い致します。

 今回は、2017年公開映画、ONLY THE BRAVE(監督:ジョセフ・コシンスキー)です。月に10本以上映画を見る大学の友人が「号泣した!!ぴえん」と、私に勧めてくれたことで本作品を知り、私も結局涙腺崩壊。これはお伝えしたいと思える作品に出会えました。

 実際に各映画レビューサイトでの評価も高く、私が普段使っている”FILMARKS”という映画レビューアプリでは「この話を知れて良かった」「いうまでもなく⭐︎5」「こういう人たちがいることに感謝したい」など賞賛のコメントの数々なので万人受けの作品と言えるでしょう。

 しかし!!!!!!!私がいうのもなんですが、現時点でこの作品に少しでも興味を持ってくださった方は、そのまま、何も調べたり、レビューを見たりせず、映画を見てください。すぐに映画を見れる状態でない人でも、絶対に我慢して作品を見るまで何も調べないでください。

その方が100倍泣ける良い映画です!!!

読者の声)いやいや、まだろくに話わからんし、あんたまだ何も作品について語ってないやんけ

 はい、そうです。というわけで、ここから下は、もしかしたらのちに映画を見た後に後悔するかも?といった内容に近づきますので、涙袋に涙溜まってて最近出てない人は、こんなブログ見てないで、早く動画配信サービスで見てきてくださいね!

 

あらすじ

2013年にアメリカのアリゾナ州で起こった大規模な山火事に対し、

ホットショットとして果敢に立ち向かった20人の森林消防隊がいた。

愛する人を守るために身を呈して街を火から守る若者たち、

訓練の成果を如何なく発揮し、迫り来る業火との戦いには胸が熱くなる。

実話を基に作られた、勇気と愛の物語に最後は涙が溢れ出す。

 

オンリー・ザ・ブレイブ(字幕版)

オンリー・ザ・ブレイブ(字幕版)

  • 発売日: 2018/10/19
  • メディア: Prime Video
 

 

 

やむちレビュー

 結論からいうと、この映画は⭐︎5です。

 今回、この映画を見るにあたって、最低限の情報だけを手にして、映画を見始めました。冒頭で申した通り、友人から紹介され、Netflixで作品パッケージを見ると、消防士の姿、そして聞きなれない森林消防隊というワード、これらに惹かれ「あまり知らない分野だからこの映画で知識蓄えよう」と思って見始めました。

 この話、実話を基に作られているんです。山火事とかで調べてしまうとすぐ映画の基になった実際の山火事とか、ニュースの記事とかが出てきちゃうんですよ。

 日本に住んでいる平和バカの私は、山火事の恐ろしさも、ホットショットなる森林消防隊という存在も知りませんでした。山火事による森林破壊が地球温暖化に影響を与えるといったようなニュースばかりが目立ちますが、いつもその裏側で、愛する人を守るため、街を守るため、国を守るため、もっというと地球を守るため、自らの命をかけて、迫り来る大火に逞しく挑み、炎の侵食を食い止めようとしてくれている人がいるのだと日本でももっと認知されるべきですよね。

 そして「映画」の評価を左右するのは、「終わり方」だったりすると思っています。

「クライマックスまで良かったのに、、、」

とかって思う映画だと、⭐︎3を付けたくなりますよね。その点この映画は、文字通りクライマックスに魅力が詰まっている映画でしたし、知識を蓄える以上の刺激を受けることができたので⭐︎5を付けました。

 誰かを守る為、何かを守る為、そういった目的を持って仕事をしている人を心から尊敬します。自分もそういったものに出会えたらと映画の世界を冒険し続けています。

 森林消防隊の青年たちは自分と年齢が近い人たちが多いのにもかかわらず、地方自治地帯の消防隊員では満足せず、仲間と切磋琢磨しエリート森林消防隊「ホットショット」に認定され範囲を広げ愛するものを守る為に連日活動にでていく姿は憧れの感情を抱きました。「休みが欲しい・・・」なんて甘えている自分が情けなくもなりました。こんなにも自分のこと以外の何かを守ろうと命をかけている人たちがいるのに情けないとも。目の前に広がる綺麗な自然を見て、「今目の前に見えているのは燃料源だ」なんて絶望的な仕事とも思えることを、それを守ろうと自らを突き動かすきっかけが気になります。

 主役含め、森林消防隊のメンバー構成は比較的若く、若い男たちが集まると、バカをしたり、彼女の悩みを真剣に聞いたり、イジりのなかにも相手のことを理解しいている関係性がしっかりとあったりという光景が垣間見得て、バカだなーと思いながらも微笑みながら見れます。

 主人公のブランドンも最初はダメ人間ですが、消防の資格を持っていたり、その資格を取ることを決めた背景などを考えると自然と逞しく頼れる男性に見えました。やはり男に必要なのは、「ブレない心」と「守るべきもの」なのかなと思いました。

 ホットショットになることを達成した栄光とその代償、人間の不器用さも描かれているこの作品は、これまでにないくらい鮮明にストーリーが頭に残っています。この感動を誰かに伝えたいと思いこの記事を書いています。いわずもがな、クライマックスは涙無くして見ることができません。しかし一種の中毒性に似た感情を覚え、この人たちを目に焼き付けようという思いから何度も見ようという気持ちが出てきたのだから不思議です。

 こういった感情を抱ける映画って少ないですし、人生のなんらかの指針になりそうな映画に出会えたことに非常に喜びを感じています。

 皆さんも、興味を持っていただけたら、ぜひこの作品の虜になってください。